案件と作業

案件

一般のワークフローシステムではワークフローインスタンスと呼ぶ場合もあります。
案件は、ワークフロー定義に基づいて、個別の作業状態を管理するものです。たとえば、[旅費清算ワークフロー定義]に対して、[2月10日 仙台出張の旅費清算]が案件です。
また、案件は、図のような状態遷移をします。

図: 案件の状態遷移

作業

一般のワークフローシステムではアクティビティと呼ぶ場合もあります。
作業とは、ある仕事を構成している1つの論理的な単位であり、作業者と、作業者が行う作業内容から構成されます。 また、作業は、図のような状態遷移をします。

図: 作業の状態遷移

項目 説明
ユーザー作業 ユーザー作業は、作業者がフォームを使って対話的に行う作業です。作業者は、システムが提示するフォームに対して入力することによって、作業を実行します。
コラボレーション作業 コラボスペースのタスクと連携しながら実行する作業です。
ブロック ブロックは、複数の作業をまとめて抽象的に表現したものです。ブロックを用いることによって、1つのワークフロー定義を階層化して表現できるようになります。
自動作業 自動作業は、ワークフローの管理用のサービスにより自動的に実行される処理です。ドキュメントの登録やタスクの作成などアプリケーション的な処理を行う作業と実行の制御のための作業があります。
実行の制御には、次の3つの作業があります。
  • 例外
    明示的に例外を発生させます。指定した例外を上位階層のブロックに伝達します。例外を発生した作業そのものは、異常終了状態になります。ブロックは例外発生状態となり、例外ルーティングに移行します。
  • 中止
    ブロックを終了させるための作業です。この作業が実行されたとき、そのブロックは正常に終了したものとして終了します。
  • 待機
    指定された期間だけ次作業への遷移を遅延させるための作業です。
ルーティング作業 ルーティング作業はルーティングを制御するための作業です。ルーティング作業には、次の3つのものがあります。
  • OR分岐
    最初に条件を満たした遷移を選択します。
  • OR結合
    最初にOR結合に到達した遷移があれば次の作業へ遷移します。2度め以降は次の作業に遷移しません。
  • ルーティング
    何もしません。AND分岐とAND結合によりルーティングを集約して遷移させるために使用します。
OR分岐・OR結合以外の作業については、複数の遷移の入力や出力があった場合には、AND結合およびAND分岐として動作します。

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