用語集

ここでは、ワークフローの用語について説明します。

案件

一般のワークフローシステムではワークフローインスタンスと呼ぶ場合もあります。
案件は、ワークフロー定義に基づいて、個別の作業状態を管理するものです。たとえば、[旅費清算ワークフロー定義]に対して、[2月10日 仙台出張の旅費清算]が案件です。

アンロック

ロックされているオブジェクトのロックを解除することです。オブジェクトをアンロックできるのは、そのオブジェクトをロックした一般ユーザーだけです。

インポート

ファイルとして取得したワークフロー定義を、編集中の別の定義に反映する機能です。

エクスポート

ワークフロー定義を、ファイルとして取得する機能です。

管理領域

管理領域とは、ユーザーが作成したワークフロー定義および起動テンプレートを保管するための場所です。管理領域には、ワークフローを利用するユーザーが共有する[共用領域]と、各ユーザーが自分専用の領域として使用できる[個人領域]があります。

関与者

ワークフロー定義の関与者は、管理者(定義管理者)、起動権保有者(定義起動権保有者)、起動テンプレート作成権保有者をさします。作業の関与者は、作業責任者、作業担当者、実行者をさします。

期限管理

案件、および作業レベルでの期限の管理機能です。属性として、「期間」、「終了予定日」の期限情報で管理します。

起動テンプレート

領域内のワークフロー定義、および起動テンプレートの一覧を表示できる権限です。共用領域に対する定義参照権は、ワークフローのライセンスを持つすべてのユーザーに与えられます。

共用領域

共用領域は、ワークフローを利用するユーザーが共有する領域です。この領域には、正式に認可されたワークフロー定義および起動テンプレートが存在します。

結合

ある入力の結果から、次の作業へ遷移します。並列のルーティングで使用します。

公開

個人領域に作成したワークフロー定義を共用領域に登録することです。

定義公開権

共用領域にワークフロー定義および起動テンプレートを登録できる権限です。ワークフロー管理アプリケーションの管理者設定で[定義公開者]にユーザーを指定することによって設定します。

公開終了

過去に公開されていたが、すでに公開が終了していることを表します。

公開予定

ワークフロー定義が確定し、ある期日になると公開される予定であることを表します。

個人領域

個人領域は、個人が利用するための領域です。個人的に作成したワークフロー定義、起動テンプレートを保存します。

コラボレーション

作業の実行時に、他の作業者とのコミュニケーションを行うための相談機能、またはワークフローの作業をタスクプレースに割り当てて、その場を利用して処理を進める機能です。

コラボレーション作業

コラボレーション作業は、タスクプレースを担当者とするユーザー作業です。いわゆる、受付の窓口業務を想定した機能であり、単純な相談ではなく、より本格的なコラボレーションを行うためにタスクプレース自身をワークフローの作業の実行の場として利用する機構です。

コンポーネント

ArcSuite の基本的な機能を実現するソフトウェア群です。リポジトリーにドキュメントを蓄積したり、蓄積したドキュメントを検索して再利用するために必要なソフトウェア群が用意されています。

作業

一般のワークフローシステムではアクティビティと呼ぶ場合もあります。
作業とは、ある仕事を構成している1つの論理的な単位であり、作業者と、作業者が行う作業内容から構成されます。

定義参照権

領域内のワークフロー定義および起動テンプレートの一覧を表示できる権限です。参照権限の設定は変更できません。共用領域に対する参照権限は、ワークフローのライセンスを持つ全ユーザーに与えられます。個人領域に対する参照権限は、各領域の保有者に与えられます。

システム属性

ワークフロー定義、案件、作業などがあらかじめ持っている属性のことです。

実作業者

担当者が、代行者として指定した人、または実際に担当者の代理で作業を実行した人です。

遷移

2つの作業を連結し、その順序関係を表すものです。遷移には、大きく分けて通常遷移と例外遷移があります。

遷移条件

設定した経路を選択するかどうかを判定するための条件式です。評価結果は、ブール型で、TRUEとなった経路を選択します。FALSEとなった場合は、その経路を選択しません。

相談

相談機能とは、作業を実行するユーザーが、その内容の確認や質問といった、作業実行に必要となる情報交換を容易にするとともに、そのやり取りを確実にワークフロー内に記録することを目的とした機能です。
相談のやり取りを残すため、ワークフローは、コラボレーション機能のタスクプレースを利用します。
相談機能において、タスクプレースを割り当てる単位は、案件です。その案件が持っている各作業でのやり取りは、すべてここに記録されます。
相談機能で使用されるタスクプレースは、対応する案件において、最初に[相談]ボタンが押されたときに作成されます。

代行者

担当者の代わりに作業を実行できるユーザーです。代行者は、各ユーザーがあらかじめ指定したユーザーです。

多値

ユーザー属性に対するオブジェクトを、複数、格納できるモードです。「要素数」フィールドで、オブジェクトの要素数を制限できます。

単値

ユーザー属性に対するオブジェクトの数が、1つのモードです。

担当者

作業を実行できるユーザーです。担当者(ここでは作業担当者)は、実行者が設定されていない場合、実行者となります。

チェックアウト

履歴管理において、新しい履歴を作るために、現在のオブジェクトの履歴を終了しすることをさします。

チェックイン

履歴管理において、チェックアウトしたオブジェクトにチェックインすることで、新しい履歴を作成します。

中止処理

ブロックを終了します。中止が発生した場合、ブロック内のすべての作業を終了し、ブロック自身の実行を終了します。実行開始前の作業は直ちに中止され、実行中の作業は、完了を待ちます。中止は、通常処理としてみなされるので、ブロックの終了後は、通常の経路を経て、次の作業に遷移します。

直列

連結された作業を遷移にしたがって、逐次実行します。

通常遷移

通常遷移には、条件を指定するタイプとデフォルトタイプがあります。条件を指定するタイプは、条件式を記述する遷移です。デフォルトタイプは、すべての条件を指定するタイプが評価され、結果がすべてFALSEだった場合に選択される遷移です。

定義作成権

ワークフロー定義および起動テンプレートを、各自の個人領域に対して、新規に登録できる権限です。ワークフロー管理アプリケーションの管理者設定で[定義作成者]にユーザーを指定することによって設定します。

定義に設定されている使用言語と操作するユーザーの環境の言語設定が異なる場合は編集できません。

ドキュメントスペース

「ドキュメント管理サービス」へのオブジェクトの登録や、登録済みのオブジェクトに対する各種操作を行うための、操作インターフェイスです。

共用領域に存在するワークフロー定義および起動テンプレートは、版管理されます。
同じ名前を持つワークフロー定義および起動テンプレートが、版の系列を形成します。版の並びは一直線であり、枝分かれしません。また、同一系列に、ワークフロー定義と起動テンプレートを混在させることはできません。
個人領域に存在するワークフロー定義および起動テンプレートは、版管理されません。

フィールド

フォームを使用して操作するデータの入出力項目です。フィールドを通じて、ワークフローの持つ属性に対して入出力を行います。たとえば、遷移条件など、ワークフローの属性を選択するときのメニュー項目にも使用します。

フォーム

フォームとは、作業者が入力する入力画面です。フォームは、作業ごとに定義します。これをフォーム定義と呼びます。フォーム定義は、ワークフロー定義の一部になります。

ブロック

複数の作業をまとめて抽象的に表現したものです。ブロックを用いることによって、1つのワークフロー定義を階層化して表現できるようになります。

分岐

並列のルーティングを開始、または、逐次実行を分岐します。「AND分岐」、「OR分岐」があります。

並列

複数の作業を並列に実行します。並列は、AND分岐によって開始し、AND結合または、OR結合によって収束します。

未公開

ワークフロー定義を作成中、または作成後に共用領域に登録されていない状態を表します。

無効

ワークフローを起動できない状態にあることを表します。

メール通知

ワークフローの実行を促進するために、設定された情報に基づいて、ワークフローシステムが自動的にメールを送信する機能です。

有効

ワークフローを起動できる状態であることを表します。

ユーザー作業

ユーザー作業は、作業者とフォームを使って対話的に行う作業です。作業者に対してフォームを提示し、それが入力されることによって、作業を実行します。

ユーザー属性

ワークフロー定義の作成時に、ユーザーによって定義された属性のことです。ユーザー属性では、名前、データ型、モード(単値、多値)の規定を行います。

要素数

多値の属性において、属性を構成する値の数のことを表します。

リソース

ユーザー、グループ、ユーザーロール、およびタスクの関与者タイプを表します。

ルーティング

ルーティングとは、作業の実行順序を定義する機構です。ルーティングによって、ワークフロー実行中に、どの遷移を選択するかが決定されます。

ループ

ある遷移の遷移先が、開始点からその遷移の遷移元へのルートの途中にある作業であるとき、そのルートをループと呼びます。
ループを使用する場合、そのループを構成する遷移のどこかにループから抜け出すための終了条件を記述する必要があります。

例外処理

ワークフローの実行時のエラー、またはタイムアウトなど、通常発生しないルーティングを記述することをさします。ブロックの内部で例外が発生した場合、ブロック内のすべての作業をただちに中断して、ブロックが持つ例外の経路を経て、次の作業に遷移します。

例外遷移

例外遷移には、例外の種類を指定するタイプと例外発生時のデフォルトタイプがあります。例外の種類を指定するタイプは、指定した例外に対する遷移を記述する遷移です。例外発生時のデフォルトタイプの遷移は、すべての例外の種類を指定するタイプが例外を受け取れなかった場合に選択される遷移です。

列挙値

入力可能な文字列を、あらかじめ列挙値として設定します。
列挙値として設定された場合、フィールド定義が単値のときはフォーム上、ラジオボタンに、多値のときはフォーム上、チェックボックスによる複数選択項目になります。
データ型が文字列型のときだけ設定できます。

ロック

ドキュメント、リファレンス、フォルダーなどのオブジェクトに制限をかけることです。たとえば、あるドキュメントがロックされているとき、ロックした本人以外は、検索したり、印刷したりできますが、属性の変更はできません。

ワークフロー定義

ワークフロー定義とは、ある仕事のやり方(の取り決め)をシステム上に表現したものです。ワークフロー定義は、その仕事を構成している1つの論理的な単位である作業とその実行順序を表す遷移(作業の実行順序定義)で構成されます。ワークフロー定義は、「外出旅費承認」といった、業務(のやり方)を表すものであり、たとえば「X社訪問の旅費清算」といった、個々の具体的業務を表すものではありません。個々の業務は、このワークフロー定義を元に作成した案件によって表され、実行されます。

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